心理学ブログ

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ゲーム障害やネット依存などの依存を中心に、30代半ばの中堅公認心理師(臨床心理士)が心理学の知識や関連する話題などについて書いていきます

痴漢防止アプリってなに?JRが行う実証実験

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 テレビやネットのニュース等ですでにご存じの方も多いと思いますが、タイトルの通り、JR東日本が痴漢防止アプリを実証実験するそうです。
 JR東日本が導入を検討しているアプリについてまとめてみたいと思います。

JR東日本の取り組み

 JR東日本痴漢防止対策に関する実証実験の実施についてにおいて、以下のように発表しています(一部抜粋)

社会的な課題の一つである痴漢問題の解決に向けて、国立情報学研究所新井紀子教授をはじめ、有識者の方々から有益なご意見をいただきながら、お客さまが列車内で痴漢行為を受けた際に、スマートフォンの専用アプリにより車掌へ通報するシステムの検討を進めてきました。
このたび、このシステムの効果等を検証するため、列車内で実証実験を行います。

全文をご覧になりたい方は以下のPDFをご覧ください。

https://www.jreast.co.jp/press/2019/20200204_ho02.pdf

アプリの内容

  1. アプリをインストールしている人が痴漢行為を受けた時に、アプリのボタンを押すことで車掌に通報できる
  2. 車掌は、携帯するタブレット端末内の専用アプリの通告内容に基づき、注意喚起の車内放送を行う

 いくつかのネットニュースを読むと、痴漢行為を受けている位置の特定には本人がアプリに入力する、GPS機能を使うと、両方の記述が見られました。
 また、周りで同じアプリを入れたスマホを持つ人にも通報する、音を鳴らして周りに気付いてもらう、といった機能があるとの記事もありました。
 実際に導入された時にどのような機能が搭載されているのかはJR東日本からの続報を待ちたいと思います。

導入実験のプロセス

 導入実験は第1ステップと第2ステップに分けて行われる予定です。

ステップ1

期間:2月下旬~3月中旬(土休日は除く)

時間帯:7:00頃~10:00頃

場所:埼京線車内(大宮駅~新宿駅

実験概要:

・社員およびモニターが専用アプリのボタンを押す

・車掌が車内放送(試験)にて注意喚起

※車内放送は3パターン

パターン1:一般的なマナー放送 例)「痴漢を見かけた方はお知らせください」
パターン2:迷惑行為があったことを伝える放送 例)「車内のお客さまより迷惑行為の連絡がありました」
パターン3:〇号車から痴漢通報があったことを伝える放送 例)「〇号車のお客さまより、痴漢の通報がありました」

・お客様アンケートによる調査

ステップ2

期間:第1ステップの結果を踏まえて、6月以降

場所:埼京線車内

実験概要:

・モニターが専用アプリのボタンを押す

・車掌が車内放送にて注意喚起および最寄り駅の駅員と連携(警察への通報等)

※車内放送は1パターン

・モニターアンケートによる調査

まとめ

 JR東日本が実証実験を行う痴漢防止アプリの機能、実証実験の時期や内容についてまとめてみました。痴漢防止アプリは他にもいくつかあります。ダウンロードを検討する際の参考にしてもらえたらと思います。

 痴漢行為を止めたい、再犯を防止したいというご本人やご家族からのご相談はやまき心理臨床オフィスで承っております。

www.yamakioffice.com